空間を活かした、書斎の新しいスタイル。
仕事や趣味に集中するのにピッタリな「書斎」。
しかし最近は、
「自分の部屋よりも、家族みんなで過ごすリビングを優先したい」
「子どもたちのための空間を広く取りたい」
という考えから、あえて書斎をつくらないというケースも増えてきました。
でも、もしも、家のちょっとしたスペースを活用して理想の書斎がつくれるとしたら......。
今回は、私たちが手がけた事例をもとに、書斎の新しいスタイルについてご紹介させていただきます。
「1部屋設けるほど大きくなくていいけれど、静かに作業できる場所は欲しい」
そんな人にオススメなのが、階段下のスペースを活用した隠れ家的な書斎です。
階段下は、広めの収納として活用することも多い場所。
その適度な広さは、静かに作業できる書斎としてピッタリです。
一見デメリットに感じる天井の低さも、集中力を高めてくれるという効果が期待できます。
扉を付ければ、リビングなど家族と過ごす空間ともしっかり区切れるので、在宅ワークや趣味の時間に没頭したい方にもオススメです。
家族共有の書斎をつくるなら、2階の廊下部分はいかがでしょう。
書斎と言えば、ひとむかし前までは父親専用の部屋として考えられていましたが、最近は家族みんなでつかう場としてつくる人も増えてきました。
家族みんなのものとして使えば、整理整頓をする習慣も維持しやすいですし、家族が今何をしているのか、どんなことに興味を持っているのかを知るきっかけにもなります。
また、誰も使っていないときはアイロン作業などをする作業台として使うこともできます。
廊下部分の書斎は、リビングとはまた違った家族との交流が生まれる場所。
コミュニケーションの場としても最適です。
2階の廊下部分を利用するなら、床座の書斎をつくるという方法もあります。
2階の廊下は、開放的な空間にするためにあえて壁を低めに設定しているケースも。
そんな僅かなスペースでも、机を低く設置して床座仕様すれば、しっかりと集中できる書斎に。
個室とオープンスペースの良さを両立しているから、集中しやすく、家族が声をかけたらすぐに反応することもできます。
また、写真の事例は、作業をしながら外の景色が眺められる設計に。
「リラックスしつつも、ほどよく集中できる書斎がほしい」
そんなニーズをしっかりと満たしています。
「しっかりした書斎をつくったものの、実際には使う頻度が少なくて物置部屋状態になってしまった......」
「子どもの様子が気になって、結局リビングで作業していることがほとんど」
という声は、決して少なくありません。
そんなケースを回避するためにオススメなのが、家族と共に過ごすことを前提につくられた書斎です。
立ちあがればすぐに家族の顔が見える開放的な設計ではありますが、デスクスペースを広く取ることで作業効率はしっかりキープ。
ほどよく集中しつつも、家族の様子をいつでも見守ることができます。
あえて空間を仕切らない造りにすることで、物置化などを防ぐこともできそうですね。
特に最近は、在宅勤務の普及によって「家で仕事をする時間が増えた」という方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介させていただいたオープンな空間を活用した書斎は、そんな方にもオススメの事例ばかり。
新しく家を建てる際にはぜひ、書斎についても検討してみてください。