Interview

010. 仕事と趣味をゆるやかにつなぐ、母屋と離れのある家

奈良と大阪を結ぶ生駒山。その住宅地の一角に、Kさま一家の家があります。「田んぼに囲まれた、自然溢れる場所で暮らしたかった」と話すKさまご夫婦が考える住まいの条件がすべて揃ったこの場所で、家族はどんな日々を過ごされているのでしょうか。

自由に建てたい。自然素材を使いたい。
kinotoは、理想を叶えるためのベストな選択肢。

「母屋と離れがひとつの大きな屋根で結ばれた白い家」という情報を頼りに周辺地域に向かうと、稲の香りがする田んぼの向こうにそれらしい建物が見えてきます。

「こんにちは!」と、生後半年になったばかりの娘さんを抱きながら迎えてくれたKさまご夫婦。保育園に通う2人の息子さんはこの日、2階で眠っているということでした。さっそく、母屋の1階にあるリビングでお話をうかがっていきます。

「もともと、僕たちは大阪で出会って結婚し、大阪の賃貸マンションに暮らしていました」と、ご主人。ご結婚された当初から「自分たちの家を建てること」は意識されていたそうです。

「私が兵庫県小野市という田舎まちで生まれ育ったので、都心部よりも田んぼに囲まれた自然を感じられる場所に住みたいなというのはありました」と、奥さまも。

昔から、「天然の木を使って家を建てたい」という想いがあったと話すご主人。奥さまもその考えに賛成だったそうですが、kinotoとはどのように出会ったのでしょうか。

「"自分たちで木の家を建てる"という条件はもう決まっていたので、依頼先は最初からある程度絞られたんですよね。ログハウス系のハウスメーカーや、シンプルな暮らしを提案する住宅ブランド......kinotoを教えてくれたのは、小学校以来からの僕の親友。彼自身も"木の家"が好きで、彼がすすめてくれるのならと、kinotoのギャラリーを訪れたり、見学会に参加したりしてみました」と、ご主人。

「家の雰囲気はどのメーカーさんも素敵でしたけど、kinotoに決めたのはやっぱり自由度の高さ。他社の説明を聞いていると、ある程度決まった型からカスタマイズしていくというものが多く、本当の意味での注文住宅とは少し違うのかなと感じました。"もっと好きにデザインしたい"という想いを叶えてくれるのが、kinotoなんじゃないかと思ったんです」と、奥さまも続きます。

理想の家も、便利な暮らしも。
生駒山という立地が叶えてくれた。

母屋と離れを囲うように庭が設けられているKさま一家の家。設計時に提案された模型を見せてもらうと、土地のかたちは正方形や長方形ではなく、扇形であることがわかります。

もともと、ご主人が住宅業界に勤めていた経験があり、土地探しはご主人がメインになって進めていたそうです。

「この場所は生駒駅にも近いし、生駒山を下ればすぐ大阪市内に出られる。自然が多い上に利便性もあるこの場所は、すごく気に入っています」と、ご主人。

また、家の近くに小学校や保育園があるので、子どもたちの暮らしにも不便が無く、坂が少ないのも、決め手になったポイントだそうです。

「田んぼの稲穂が生えている時期は窓からの景色ものびのびとしていてとても気持ちが良いですよ。私の地元も虫や田んぼのある暮らしが当たり前の地域でしたが、子どもたちにもその良さを味わってもらえると思うと嬉しいですね」と、奥さま。

田んぼと反対側の玄関側には小川が流れており、家で過ごしているだけで、自然の良さを実感できるそうです。

夫婦の理想が、想像以上のかたちに。
要望がすべて入った真っ白な住まい。

「自由に建てたいとは言いましたが、僕たちが出した要望はすごくシンプル。"作業ができる土間スペースがほしい""大きな屋根のある家に憧れがある""ちょっとした家庭菜園が楽しめる庭が欲しい"とか、そういった希望を伝えたぐらいなんですよね」と、ご主人。

「私は、"和室が欲しい""ひと目を気にせず洗濯物を干したい""屋根まで続くような大きな本棚が欲しい"と伝えました」と、奥さまも続きます。

具体的な要望よりも、暮らしのイメージを伝えることが多かったと話すKさまご夫婦。その打ち合わせ後、母屋と離れにわかれた個性的な設計を見せてもらったときの高揚感は、今でも忘れられないのだとか。

「もう、これでいいじゃんと思いました。土地のかたちをうまく活かしてくれているし、要望もすべて入っている。ほとんど提案されたそのままの状態で進めてもらいました」

母屋と離れをうまく使い分けながら、
自由で気ままな毎日を。

「ベランダは母屋と離れの間にあって、寝室からそのまま出られるようになっています。布団を干すときなどすごく便利ですね。最初、ベランダの広さはごく一般的だったんですが、建ててもらっている途中で"屋根全面にベランダを伸ばせないか"と相談したら、すぐに対応してくれたんです」と、奥さま。

リビングの窓を開けて屋根の方を見上げると、確かに、母屋と離れをつなぐスペース一面にベランダが広がっています。屋根のおかげで少しの雨なら防げますし、風がよく通る設計なので洗濯物の渇きも良さそうです。ベランダが広くなった分、よくそこにテントを張って、おうちキャンプを楽しんでいるのだとか。

「僕はエンジニアなので、仕事は基本的に在宅作業。でも、実際は家の中よりも2階のベランダや庭のウッドデッキなどで過ごす時間の方が長いかもしれません。一応、2階の寝室にデスクスペースは設けているんですが、あんまり使っていないかも。夏場は中庭にキャンプ用のテーブルを出して、足下に水を入れた子ども用のプールを置いて、足をちゃぷちゃぷさせながら仕事したりしています」と、ご主人。

家のどんな場所も、座れる場所さえあればすぐにワークスペースに。お子さまたちもまた、いたるところに自分たちの居場所をつくっているそうです。

「最初、私は"子どもたちに個室を用意してあげなきゃ"と考えていました。それが当然だと思っていたんですよね。でも、kinotoは"あえて個室を設けなくても、家のいたるところが自然と子どもたちのスペースになりますよ"と言われ、考えが変わりました。例えば、リビングのデスクスペースで宿題などもできるし、主人のように中庭で何か作業や勉強をしたっていいですもんね。確かになと。一応、2階に寝室や個室スペースはありますけどね」

また、奥さまの待望だった天井まで続く本棚には、上の方まで書籍が取れるようハシゴがつくりつけられていました。これも、子どもたちがジャングルジムのようにして遊ぶ場所になっているそう。庭を駆け回ったり、2階の廊下のすきまから顔を覗かせて大人たちを驚かせたり......子どもたちは、遊びの天才であることをつくづく実感させられます。

趣味が広がる土間空間。
生活空間とわけたことで、夢がふくらむ。

日々の暮らしを満喫されているKさまご家族。さて、和室スペースと土間スペースが一体になっている離れの空間は、どのように活用されているのでしょうか。

「土間スペースは主に僕の作業場になっています。服、趣味の釣りで使うルアー、自動車のラック......いろいろなものをつくりますね。いちばん多いのは服づくり。生地を切ったりするとゴミやホコリが結構出てしまうのですが、土間なら最後にまとめて掃いて掃除するだけでOK。すごく便利です」と、ご主人。

以前、アパレル業界でも働いていたと話すご主人。そして実は奥さまも、"木の歯がため"をハンドメイドで制作し、マルシェなどに出店されているそうです。ご夫婦ともにものづくりを行うKさま一家ですが、今後はこの離れを使ってワークショップなども開催したいそう。

「個性的な見た目をしているせいか、近所の人によく声をかけられますね。"ここは何かのお店なの?""建てているときからずっと気になっていて"と。地域の人たちに向けて何かやれたらいいなとは思っています。みんなで服をつくったり、歯がためを販売したり、夢はふくらみますね」

理想の暮らしをこれからも。
木の家の良さを実感しながら。

「木の香りがするっていうのはやっぱり気持ちがいいです。少しの間家をあけて帰ってくると、扉を開けた瞬間に木の香りにつつまれるんです。それがとても心地良くて。この選択で良かったと実感できますね」と話すご主人。

「細かいところまですごく凝ってくださっていて、生活をする上でとても便利なんです。例えば、ダイニングはキッチンの床の高さを掘りごたつのように下げてもらっているのですが、こうすることでテーブルに座っている子どもたちとちょうど目線を合わせながら料理ができるんですよね。他にも、暮らしの中で実感できる使い心地がたくさんあります」と、奥さま。

家族が暮らすための大切な家づくりをkinotoに頼んで良かったと、声を揃えて言います。その様子を見ていると、健やかな日々が過ごせていることがとてもよく伝わってきました。

今回インタビューにご協力いただいたKさま、kinotoへご紹介いただいたSさま、kinoto代表向井にて対談を行いました!

紹介から生まれる、
kinotoの新しい輪。

kinotoでは、「友人に薦められて」「近所の人からの紹介で」など、人から人へのつながりをきっかけに家づくりがスタートすることが少なくありません。

今回は、実際にkinotoの存在をご友人に紹介してくださったSさまとオーナーのKさま、kinotoの代表である向井の3人で「紹介の経緯」や「実際に建ててみてどう感じるか」などを語るクロストークを実施しました。

対談記事をみる