012. お口の健康と安らぎを地域に届ける「たけはら歯科」
「患者さまお一人お一人の生活・想いに寄り添った歯科治療を」そんな想いで歯科医院を営んでいるのが、奈良市内にある「たけはら歯科」さまです。kinotoは、地域のみなさまから愛されているクリニックの設計や施工を担当しています。今回はたけはら歯科さまのもとへ伺い、クリニックならではの設計に対するこだわりや竹原院長の歯科治療方針についてなどのお話を聞いてきました。
もっと身近に、もっと気軽に「歯医者さん」を。
「患者さまお一人お一人の生活・想いに寄り添った歯科治療を」という公式サイトの言葉通り、たけはら歯科さまは地域医療に重きを置いているご様子。その理由について、院長に聞いてみました。
「僕は以前、大阪府内にある口腔外科に務めていたんです。そこでは、ガンの治療中の方、透析を受けている方など、さまざまな病気を抱えている患者さまがいました。たくさんの患者さまと触れ合う中で、"お口の健康"が人生の豊かさに関わると感じる機会が多かったんです」院長はさらに続けます。
「口腔外科での治療を終えた後、患者さまの多くは自宅近くの歯科医院へ通うようになります。僕も、もっと長期的にみなさまのお口の健康を支えられたら......地域医療にこそ、自分の活躍の場があるのではないかと考えるようになったんです」
ご自身の経験から芽ばえた想いを叶えるため、自宅近くでもある奈良市内にクリニックを開院すると決断された院長。最初は、たくさんの工務店やメーカーを見比べながら「どこに設計や施工をお願いするか」を悩まれていたそうです。どのようにしてkinotoへの依頼を決めたのでしょうか。
木のぬくもりとやわらかな採光で、空間に安心感を。
数ある選択肢からkinotoに興味を持ったきっかけは、「これまでつくってきた事例の雰囲気が好き」だったそう。
「"歯医者さんの治療は怖い"そう感じている人は少なくありません。治療行為そのものを変えることはできませんが、治療を行う場所はできる限り安心してもらえる空間にしたいと考えていました。明るい雰囲気がいい、なるべく木の雰囲気を使ってあたたかさを感じてもらいたい、大きな窓をつくって開放的な感じにしたいなど、なんとなくイメージをふくらませていましたが、そのイメージとkinotoの作品がピッタリ重なったんです」と、院長は言います。
続けて、奥さまは初めてkinotoと出会ったときの印象がとても良かったことも、依頼しようと決めた一因だったと教えてくれました。
「kinotoと顔合わせをしたとき、ちょうど幼稚園から息子がケガをしたという連絡が来たんです。打ち合わせの最中でしたが、"早く行ってあげてください"と促してくれて。それで、この人たちとなら長いお付き合いができると思ったんです。もう絶対ここに決めよう!って」
その次の打ち合わせではもう、建築デザイナーを交えながら具体的に設計の話を進めていったそうです。
「僕がお伝えしたのは、どんな医院をつくるにしても、地域の調和を乱さない外観にしたいということ。それから、先ほど話した通り、なるべく"怖い"という印象を抱かれないよう、病院というよりはカフェのような落ちついた雰囲気の空間がいいということですね。その上で提案してくださったプランがとても素敵で」と、院長。
学生時代は建築について学び、一時期は建築関係の仕事にも就かれていたという院長ですが、初回の提案プランに大満足だった様子。それをベースに、少しずつ変更を加えながら今のかたちに落ちついたそうです。
四季の美しさを、屋内でも感じられるよう一工夫。
クリニックのある土地は、以前は居住地として使われていたそうです。桜や梅など、四季の植物が広がる広いお庭が特徴的だったらしく、診療室の窓からは、あえてそのままのこしたという木々がよく見えます。
立っているときよりも、診療台に座ったときの方が美しく感じるのは、もちろん計算した上での効果。座った先には、治療の緊張感が和らぎそうなやさしい景色が広がっています。
「座ると、少し見上げるように木々が眺められるでしょう。ここは少し傾斜のある土地だったので、1階の空間全体を少し下げて整えてもらっているんです」と、院長。少し早めに出勤して庭の水やりをするのが日課だそうで、ご自身もまた、この自然に癒されているのだとか。
「雨の日もね、とっても素敵なんですよ。あえて樋をつくらない設計にしてもらったんですが、屋根から雨のしずくがカーテンのように庭へ降りていくの。晴れた日ももちろんいいけど、雨の日しか見られないその景色も大好きで」と、奥さまは教えてくれました。
患者さまとの会話も、お庭をきっかけに盛り上がることが多いそう。また、庭の向こうは住宅地ですが、お隣の住民さまと患者さまの目線が合わないような工夫もされていて、その綿密な計算にも驚かされます。
「身近に、気軽に、安心できるように」
その想いが、地域に愛される理由。
「この辺りの人は車移動が基本なので」と、広めに設けた駐車場スペースには、かわいらしい看板と1本の木が植えられています。目の前が十字路の交差点ということもあり、平日の朝は小学生の子どもたちが登校の待ち合わせ場所に使っているのだとか。
「朝、開院準備をしていると受付越しに子どもたちの姿がよく見えます」と、奥さま。この「外から院内の様子がよくわかるように」というのも、kinotoにお願いしたポイントだそうです。
「やっぱり、中の様子がわからないと入りづらいと思うんです。でも、受付の様子がわかればある程度イメージできますよね。初めての患者さまが少しでも安心して来院できるように工夫しました」と、院長は言います。
また、ちょうどこの近くに住んでいるkinotoのスタッフによると、「たけはら歯科さまと言えば、連日たくさんの患者さまが通われている地域でも評判のクリニック」なのだとか。
「僕の子どももここに通っているんです。子どもたちは治療を終えたらガチャガチャをやらせてもらえるのですが、毎回とても楽しみにしていますね。"ガチャガチャできるの!?やったー!"なんて言って。老若男女誰もが安心して通える歯科医院です」
最初は4台だった診療台も、開業からわずか数ヶ月で「もう1台増やしたい」とkinotoに連絡が来たそうです。
「もともと、診療台のある部屋の奥はカウンセリングルームだったんです。休診日などを利用して工事に入らせてもらい、壁を取っ払って5台置ける空間に調整しました。"忙しくなったら5台に増やせるように"を見越した設計ではありましたが、まさか、こんなに早くご連絡いただけるとは!大人気で何よりです」と、kinotoのスタッフ。そのエピソードからも、このクリニックが地域から愛されていることが十分伝わってきます。
お口の健康を考えた先にある、
「歯科医院にあるキッチン」というこだわり。
受付の奥にある階段から2階へ上ると、スタッフの休憩室として使っている部屋があります。天井のかたちを活かした空間の奥には大きな窓があり、開放的な光を部屋全体へ届けてくれます。
「はじめてスタッフがこの部屋に入ったとき"わあ〜"って歓声を上げてくれたんですよね」と、奥さま。こんな場所で一息つけるなら、職場としても快適そうです。
また、部屋の手前にある大きなアイランドキッチンは院長のこだわりなのだとか。休憩中に使うにはかなり本格的なキッチンですが、その理由を聞いてみると......
「歯医者さんに通われる理由の多くは、"おいしいものが食べたいから"なんですよね。いつまでも、好きなものをおいしく食べるために歯のメンテナンスを頑張る方がたくさんいます。だったら、うちで料理教室を開いたらいいんじゃないかと考えたんですよ。"入れ歯でご飯が食べにくい人でも、こうすればおいしく食べられますよ"のように、歯科治療をベースにした提案ができればなと。今はコロナ禍の影響で開催はできないのですが、落ちついたら地域の方をまたお呼びしたいですね」
患者さまの気持ちに寄り添い、人生の豊かさを提案してくれる、本当に素敵なクリニックです。
「kinoto×たけはら歯科」の関係は、
これからも続いていく。
最後に、院長と奥さま。そしてkinotoのスタッフから、この記事を読んでいるみなさまへのメッセージをいただきました。
「ここに来る患者さまにはkinotoにつくってもらった空間のぬくもりを感じてもらいたいのはもちろん、私たちの対応や治療でも安心を感じてもらえるようこれからも頑張ります」と、院長。
「私はクリニックの建設を経て"自分たちが住む家もkinotoにお願いしたい!"と心から思いました。kinotoにお願いすれば、施設や住宅など関係なく、そこで過ごす時間を楽しめる空間をつくってくれると思います。オススメです!」と、奥さま。
「地域の人たちと話していると、たけはら歯科さまは"あそこの通りの歯医者さん"と言えば通じるんですよ。それだけ、地域にとって当たり前の存在なっているんだと思うと僕たちとしても嬉しいですね。いちばんオススメの歯医者さんです」と、kinotoのスタッフ。
「地域のために」という想いから生まれたたけはら歯科さま。お近くにお住まいの方はぜひ、お口の健康を考える際に思い出してみてください。きっと、どんな悩みにも寄り添った治療を実現してくださるはずです。
今回インタビューにご協力いただいた、たけはら歯科さまのご紹介です!
たけはら歯科
患者さまお一人お一人の生活・想いに寄り添うことをモットーに、歯科治療を行っています。
- 〒631-0014 奈良市朝日町1-5-1
- 近鉄学園前駅より奈良交通バス31「朝日町循環」朝日町一丁目下車1分
- 駐車場8台完備